教養・歴史 書評 『義理と人情の経済学』 山村英司著 東洋経済新報社 1800円 2020年4月17日 sh 刺激的なタイトルである。あるいはこのタイトルだけで、はなからバカにする人もいるかもしれない。しかし著者は、「義理」や「人情」というあいまいなものと考えられている概念を経済学的に捉え直すことで、ビジネスや家庭など経済と無縁でいられない領域を誰でも改善できるチャンスが生まれると説く。こうした一見非効率な考え方がAI(人工知能)時代になってもすたれず、むしろ重要性を増しているという著者の解説は、説得力に満ちている。(K) 前の記事 生産的議論に向け 情報を強力アップデート=荻上チキ 次の記事 4月2~8日(ビジネス/新書) 文字サイズ 小中大 印刷