教養・歴史書評

『MMTとケインズ経済学』 永濱利廣著 ビジネス教育出版社 2000円

『MMTとケインズ経済学』 永濱利廣著 ビジネス教育出版社 2000円

 いまをときめく「MMT(現代貨幣理論)」の解説書は多いが、多くは新理論の利点を伝えることに腐心しているようだ。半面、先行理論との比較で語ることが少なく、読者はMMTを客観的に評価しにくいきらいがある。例えば、「流動性の罠(わな)」の下では金融政策が効かないため財政出動を容認するのは主流派も同じだが、MMTは財政政策“のみ”で経済安定を目指す。新旧理論の共通項と違いを丁寧に説く本書はバランスのとれた入門書だ。(O)

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事