教養・歴史 書評 『現場力 強い日本企業の秘密』 光山博敏、中沢孝夫著 ちくま新書 800円 2020年5月29日 『現場力 強い日本企業の秘密』 光山博敏、中沢孝夫著 ちくま新書 800円 いま、企業という組織を検証する際、目を引くのはGAFAに代表される米IT企業や、勢いのある中国新興企業である。時価総額や利益率を物差しにした場合は、確かに両国の企業にかなうものはない。しかし「継続性」となると100年を超す歴史ある企業を数多く持つ日本に利がある。著者2人は、官主導体制にのまれた上層部は気付いていなくても、企業の「現場」はバブル崩壊後の30年で徹底的に鍛え直され、今や健全な復活を遂げていると力説する。(K) 前の記事 5月7~13日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 アメリカ ブーム再過熱、オバマ夫人自伝の政治的意味=冷泉彰彦 文字サイズ 小中大 印刷