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教養・歴史 書評

『五・一五事件』 小山俊樹著 中公新書 900円

『五・一五事件』 小山俊樹著 中公新書 900円

 昭和初期、海軍青年将校らが犬養毅首相を殺害した「五・一五事件」に至る経緯とその後を、研究者が丹念に再現。彼らは犬養暗殺が最終目的ではなく、大不況で民衆が困窮する惨状を救う「昭和維新」を夢見ていた。裁判の過程で世間から実行犯の減刑嘆願運動が起きた理由や、事件を機に政党政治が崩壊し軍部が台頭していった背景も明らかに。社会を変革したいとの将校たちの思いは波紋を広げたが、実現することがなかった切ない歴史が浮かび上がる。(W)

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経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

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