教養・歴史 書評 『南極で心臓の音は聞こえるか』 山田恭平著 光文社新書 1000円 2020年10月2日 『南極で心臓の音は聞こえるか』 山田恭平著 光文社新書 1000円 南極大陸で風が吹かず静かになると、自分の心臓が動く音が聞こえる──。そんな話を聞いた高校生の時から南極を目指し、観測隊の一員として現地を踏んだ著者の、1年4カ月の滞在記。雪に埋没した雪上車を掘り出し、屋外で用を足し、ブリザードで基地内に閉じ込められる強烈な出来事が頻繁に起こる。交流のためのバレーボール大会など楽しい一幕も。温暖化対策などの研究を支える過酷なはずの日々もユーモアたっぷりな語り口で面白く読める。(W) 前の記事 9月3~9日(ビジネス/フィクション) 次の記事 『SDGs(持続可能な開発目標)』 蟹江憲史著 中公新書 920円 文字サイズ 小中大 印刷