教養・歴史 書評 『おしゃべりと嘘』 樋口桂子著 青土社 1600円 2020年10月9日 『おしゃべりと嘘』 樋口桂子著 青土社 1600円 うそをついてはいけない。我々は子どもの頃からそう言い聞かされて育つ。しかし成人してからもしばしばうそに遭遇し、自らうそをついてしまうこともある。人はなぜうそをつくのか。そもそもうそとは何か。著者は「おしゃべり」という人間の行為の中にその起源を探り、「語り」と「騙(かた)り」を巡る文化論を展開する。うそを絶対悪と見なすことも擁護もせず、西欧と日本の文化の蓄積の相違を見ながら、うそというユニークな世界を渉猟する。(K) 前の記事 9月17~23日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 映画も大ヒット!『鬼滅の刃』で集英社が絶好調の一方、マンガを持たない出版社に「雑誌という不良債権」が重くのしかかっている(永江朗) 文字サイズ 小中大 印刷