教養・歴史書評

『ヒトラーの脱走兵』 對馬達雄著 中公新書 880円

『ヒトラーの脱走兵』 對馬達雄著 中公新書 880円

 ナチスドイツ国防軍から脱走し、軍法会議で死刑を宣告された兵士は、死後も「裏切り者」扱いで「名誉の戦死者」とは区別された。減刑などで生き永らえても戦後に年金を受給できなかった。しかし「脱走はナチスの戦争に加担しないという抵抗の一つ」との考えが独社会で醸成されていく。本書は、脱走した生存者の一人・バウマンが戦後60年を経て、自身と、死刑執行された戦友の名誉を回復する過程を描く。バウマンの粘り強さに心打たれる。(F)

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