週刊エコノミスト Online コロナで消える・勝ち残る大学
早大の田中愛治総長が驚いたオンライン授業の予想外の効果「大教室はなくし、小グループ学習にシフト」へ
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ポストコロナ時代の大学教育はどうあるべきか。今上期、オンライン授業を全面的に導入した早稲田大学の田中愛治総長に話を聞いた(上編)。
―― 新型コロナへの対応は。
■早稲田は比較的早く対応してきた。体育会各部に春の合宿中止をお願いしたのは2月23日。2月27日には全学の「新型コロナウイルス感染症対策本部」を立ち上げ、対策本部会議を開いた。それ以降、9月末までに計30回開いたが、全て、私が出席し、議事進行も務めている。
私が理事会で最初に言ったのは、これは危機管理であるということ。経済学でいうと「Minimizing Maximum Regret(最大の後悔を最小に止める)」。さらに、国連のSDGsの理念でもある「誰一人取り残さない(No one will be left behind.)。この二つの理念に従い、三つの使命を掲げ、すべての意思決定を行ってきた。その使命とは、第一に「学生と教職員の生命と健康を護る」…
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