教養・歴史 書評 『ブラック霞が関』 千正康裕著 新潮新書 780円 2020年12月11日 『ブラック霞が関』 千正康裕著 新潮新書 780円 午前7時に仕事を開始し、退庁は翌日午前3時すぎ──。激務が続く中央省庁の過酷な現実を、厚生労働省の元キャリア官僚が実体験を基に解説、仕事の効率化を提言する。官邸主導が広がり、求められる政策の検討スピードが上がった結果、負荷が増大。煩雑な国会対応や根深く残る紙文化なども現場を追い詰めていると指摘する。国会議員や官僚に「くだらない仕事に時間を使うな」と声を上げるよう求める著者の危機感が読者へ広く伝わってほしい。(W) 前の記事 11月19~25日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 中国 「勝者は王、敗者は乱賊」の歴史を覆す=辻康吾 文字サイズ 小中大 印刷