教養・歴史 書評 『物語 東ドイツの歴史』 河合信晴著 中公新書 900円 2020年12月11日 『物語 東ドイツの歴史』 河合信晴著 中公新書 900円 東ドイツと言えば、もはや「過去の国」のイメージが強いが、世界的には現代史の主要テーマのひとつとなっているという。史料がほぼすべて公開され、社会主義国家の実像がわかるからだ。本書は、建国からベルリンの壁崩壊まで東ドイツ40年の歴史を克明に追う。政府はソ連の動きに左右され、国内では、西ドイツの繁栄ぶりを間近に知る国民に手を焼いて有休日を増やすなど、同じ分断国家、北朝鮮の独裁政治とは別の道をたどり、そして幕を閉じた。(T) 前の記事 11月19~25日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 中国 「勝者は王、敗者は乱賊」の歴史を覆す=辻康吾 文字サイズ 小中大 印刷