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教養・歴史 書評

『最後の人声天語』 坪内祐三著 文春新書 950円

『最後の人声天語』 坪内祐三著 文春新書 950円

 豊かな学識を持ちながら同時にフットワークも軽やかな時代観察者であり、時に辛らつ、時にユーモラスな文章家である坪内祐三氏が急逝して1年が過ぎた。朝日新聞の「天声人語」をもじって名付けられた「人声天語」は『文藝春秋』誌上で2003年から続く長寿連載。そのラスト、平成から令和へと移り行く時代観察をまとめたのが本書だ。その時々の出来事への言及とともに、消えゆく街並みや文化に触れたコラムの数々が美しい。(K)

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