教養・歴史 書評 『「低度」外国人材』 安田峰俊著 KADOKAWA 1800円 2021年3月26日 『「低度」外国人材』 安田峰俊著 KADOKAWA 1800円 留学生や技能実習生として来日し、低賃金で過酷な労働に従事する外国人。弱者として描かれがちな彼らの実像をルポライターが捉えた。コロナ下のモスクやベトナムの故郷まで追い、時に同居する密着ぶりだ。逃亡して稼ぐ人もいれば、搾取する側に回る人もいる。中国が多かったが、いまやアジア各地から判断力や権利意識の弱い希望者が送り込まれる。自らを「使い捨ての道具」と揶揄(やゆ)する彼らを日本は食い物にしつつ沈んでゆくのだと突きつけられる。(A) 前の記事 2月25~3月3日(フィクション/ノンフィクション) 次の記事 賛否両論の「MMT」一体どこが間違っているのか? アメリカで話題のMMT批判本を読み解く 文字サイズ 小中大 印刷