教養・歴史 書評 『家族と国家は共謀する』 信田さよ子著 角川新書 900円 2021年4月2日 『家族と国家は共謀する』 信田さよ子著 角川新書 900円 家族の関係は愛情やきずなで語られがちだが、支配や権力といった政治の言葉によって解釈されると様相が変わる。カウンセラーである著者は、40年以上にわたりDV(家庭内暴力)、虐待などの問題に接してきた。旧日本軍兵士が戦後、軍内部で受けたリンチなどがトラウマとなり、家族内での暴力に転じたが、長く見過ごされてきたことが問題の根を深くした。DVや虐待などに抵抗するには、自分自身を被害者であると認めることから始まると著者は説く。(A) 前の記事 賛否両論の「MMT」一体どこが間違っているのか? アメリカで話題のMMT批判本を読み解く 次の記事 3月18~24日(ノンフィクション/新書) 文字サイズ 小中大 印刷