教養・歴史書評

『大学は何処へ 未来への設計』 吉見俊哉著 岩波新書 990円

『大学は何処へ 未来への設計』 吉見俊哉著 岩波新書 990円

 東日本大震災の起きた2011年に上梓(じょうし)され、大学の理念を改めて問い直した著者の『大学とは何か』はロングセラーとなった。そこから10年。本書はコロナ禍でその脆弱(ぜいじゃく)さが白日の下にさらされることになった大学の危機を問う姉妹編である。「大学はもう疲れ果てている」と見る著者は、疲弊の根源を探り、キャンパスは本当に必要か、9月入学案は功を奏したのか、日本の大学にはなぜこれほど個性がなく均質なのかなど、厳しく問うていく。(K)

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