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教養・歴史 書評

『緑の牢獄』 黄(こう)インイク著 五月書房新社 1980円

『緑の牢獄』 黄(こう)インイク著 五月書房新社 1980円

 西表島(いりおもてじま)にかつて存在した炭坑を注視すると、日本の近代の負の側面が浮かび上がる。その半数が台湾出身者だという坑夫たちは、隔絶された環境で過酷な労働に従事し、逃げ出すことのできた人は少ない。ドキュメンタリー監督の著者は、炭坑閉鎖後も島に住み続けた台湾出身の「おばあ」と、木々に埋もれた跡地を撮り、歴史を調べた。島にまつわる記録は炭坑の重層的な管理構造を反映し、語る人の立場によって記憶が異なる点を注意深く掘り下げている。(A)

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経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

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