教養・歴史 書評 『他者の靴を履く』 ブレイディみかこ著 文藝春秋 1595円 2021年8月20日 『他者の靴を履く』 ブレイディみかこ著 文藝春秋 1595円 オバマ元米大統領ら英語圏の人々が頻繁に使う「エンパシー(empathy)」はどんな意味なのか? 注目のライターがさまざまな論考を基に解説する。「意見の異なる相手を理解する知的能力」であり、まさに他者の靴を履くがごとく相手の状況を考えてみることだと指摘。さらに、エンパシーは自分自身が発揮できていない才能に気付く機会を得たり、秘めた可能性を広げたりすることでもあり、生き延びるのに必要なスキルと提示する。興味深い思索が満載だ。(W) 前の記事 『ケア宣言 相互依存の政治へ』 ケア・コレクティヴ著 大月書店 2420円 次の記事 待ったなしの危機感? 急展開する出版流通改革=永江朗 文字サイズ 小中大 印刷