教養・歴史 書評 『農業消滅』 鈴木宣弘著 平凡社新書 968円 2021年10月1日 『農業消滅』 鈴木宣弘著 平凡社新書 968円 規制緩和の徹底で日本の食料関連の市場規模は、この30年で1.5倍に膨張した。ところが食料自給率は38%と低く、農家の総収入も13.5兆円から10.5兆円まで落ち込んでいる。著者は、協同組合や共助組織の下に結集し、市民と連携して暮らしを守ってきた日本の農業の原点を見直し、消費者との双方向ネットワークの強化に努めるべきと主張する。そして有機需要の世界潮流を意識して農水省が打ち出した「みどりの食料システム戦略」に期待を寄せる。(K) 前の記事 9月2~8日(ビジネス/新書) 次の記事 アメリカ 2人の大統領を描いた内幕暴露本が話題に=冷泉彰彦 文字サイズ 小中大 印刷