「感染が減ったのは緊急事態宣言を出したから」は真実なのか―誤った認識で政策を評価するリスク=高久玲音
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感染縮小は政策効果と言い切れず
新型コロナウイルスの感染「第5波」を受け、今年7月12日から81日間に及んだ緊急事態宣言が9月30日、全面解除された。ピーク時の自宅療養者が2万人を超えた第5波は、医療を逼迫(ひっぱく)させ、飲食店などの経営に深刻な影響を及ぼした。
一方で、第5波が収束する過程では、ワクチン接種が進んだことなどとも相まって、「人流に変化がないにもかかわらず感染が減った」ことが指摘された。緊急事態宣言のような人流を抑える政策は、コロナの感染状況にどの程度影響するのか、という点に改めて注目が集まっている。
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週刊エコノミスト
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