教養・歴史 書評 『アルバイトの誕生』 岩田弘三著 平凡社新書 924円 2021年11月26日 『アルバイトの誕生』 岩田弘三著 平凡社新書 924円 大学生の86%に浸透し、労働力の供給源でもあるアルバイト。本書はその変遷をたどる。戦後の生活苦で学生は知的労働から職種を広げざるを得ず、結果、就職の際は「世間ずれして社風になじませるのが難しい」と敬遠された。高度成長期には娯楽費目的が拡大し、ルーズで扱いにくい存在だったが、1990年代後半からは管理強化が進む。社会経験として職場で責任を引き受け、学業より優先する現状は、それでいいのか。大学教育の意義が問われる。(A) 前の記事 10月28日~11月3日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 『優しいロボット』 松井龍哉著 大和書房 2090円 文字サイズ 小中大 印刷