教養・歴史書評

『アルバイトの誕生』 岩田弘三著 平凡社新書 924円

『アルバイトの誕生』 岩田弘三著 平凡社新書 924円

 大学生の86%に浸透し、労働力の供給源でもあるアルバイト。本書はその変遷をたどる。戦後の生活苦で学生は知的労働から職種を広げざるを得ず、結果、就職の際は「世間ずれして社風になじませるのが難しい」と敬遠された。高度成長期には娯楽費目的が拡大し、ルーズで扱いにくい存在だったが、1990年代後半からは管理強化が進む。社会経験として職場で責任を引き受け、学業より優先する現状は、それでいいのか。大学教育の意義が問われる。(A)

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