「安くてまずい」低価格プライベートブランド商品が日本に定着したヤバすぎる事情
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ビール業界の「既得権益」
1990年代、ビール業界は大変動の真っ只中にあった。
太平洋戦争開戦前夜の1938年に免許制になって以来、ビールは販売免許を持つ酒販店が独占販売していた。
しかも定価販売が義務付けられ、値引き販売はできなかった。
こうしたガチガチの規制によって守られたビール業界では、メーカー、卸、小売りの三者が、限られた利益を分けあう構造が定着していた。
利益の取り分は、メーカー、卸、小売りが「7対1対2」の割合だった。これが建値(たてね)制と呼ばれる仕組みである。
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週刊エコノミスト
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