新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

教養・歴史 書評

『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』 カトリーン・マルサル著 河出書房新社 2310円

『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』 カトリーン・マルサル著 河出書房新社 2310円

「ジェンダーより経済が優先」と論じられるが、本書を読むと、今の経済の枠組みが偏っていると気付かされる。経済学の祖アダム・スミスは「個人が自由市場で自分の利益を追求すればうまく回る」と説いた。だが生涯、彼の世話をしていた母親は視野になかった。女性が担ってきた家事や育児、介護といったケアはかつては経済の枠外であり、市場に組み込まれた今は低賃金。女性の社会進出とは、男性中心の経済への参加を意味する。新たな経済観が求められている。(A)

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事