教養・歴史 書評 『環境経済学』 スティーヴン・スミス著 白水社 2090円 2022年2月4日 『環境経済学』 スティーヴン・スミス著 白水社 2090円 当初は汚染、最近は気候変動。経済活動が引き起こす環境問題に政策はどう対処できるか。経済学の観点から政策の枠組みを整理し、経緯をたどる。ベースには環境改善にかかる費用と、対策によって得られる便益を比較する考え方があり、具体例が市場メカニズムを利用した環境税と排出権取引だ。被害を被る人と対策すべき人が異なる点に対して交渉の論理が見いだされてきた。国際的な合意形成にもつながる論点が豊富で、環境問題を考える基本書だ。(A) 前の記事 1月6~12日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 紙、電子ともに雑誌売り上げは危機=永江朗 文字サイズ 小中大 印刷