教養・歴史書評

『彼は早稲田で死んだ』 樋田毅著 文藝春秋 1980円

『彼は早稲田で死んだ』 樋田毅著 文藝春秋 1980円

 半世紀前、早稲田大学は左翼集団「革マル派」に支配されていた。学生や教員を攻撃し、大学側も黙認。ついにある学生が虐殺される。平和を取り戻そうと立ち上がったのが、当時同大に在籍していた元朝日新聞記者の著者だ。非暴力を訴える集会を重ねて学友らの支持を得たが、革マル派から暴力を受け脱落する仲間が続出。著者自身も襲われ重傷を負った。そんな挫折の経験を基にした「不寛容に対して寛容で闘えるのか」との問い掛けが実に重い。(W)

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