教養・歴史書評

『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』 東畑開人著 新潮社 1760円

『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』 東畑開人著 新潮社 1760円

 植田たてりさんの装画にあり、本書の中で意図的に頻出する語彙(ごい)でもある「小舟」が印象的だ。資本主義が徹底した過酷な現代社会の中に浮かぶ「小舟」。それが私たちの姿だと認識する著者は、小舟=ひとりぼっちであることは、同時に誰もがそう感じているという意味で「みんな」の苦しみでもあると言う。その中でどう生き延びればいいのか。カウンセリングルームで日々多くの人と接している臨床心理士の著者が、「読むセラピー」を展開してくれる。(K)

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崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

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