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教養・歴史 書評

『日本近代社会史』 松沢裕作著 有斐閣 2640円

『日本近代社会史』 松沢裕作著 有斐閣 2640円

 明治維新以降、日本は急速に近代化した。それは人々の関係性の変化でもあった。本書は、人々が市場を通じてモノを売買することで成り立つ社会が形成される様を描く。戸籍や税の制度改革は必然かつ偶発的に行われ、身分制に基づく秩序が無計画に崩壊していった。農村で稲作に従事する点は同じでも、農家は市場に放り出されたのだ。村が相互扶助の組織から「抜け駆け可能な社会集団」へ変貌した厳しさにおののくが、今に通じる心性だと気づく。(A)

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経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

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