教養・歴史 書評 『「米留組」と沖縄』 山里絹子著 集英社新書 946円 2022年6月17日 『「米留組」と沖縄』 山里絹子著 集英社新書 946円 日本復帰前の沖縄には若者が米国の大学に留学できるよう米陸軍省が支援する制度があり、1000人以上が利用した。研究者が「米留組」と呼ばれた同制度参加者への聞き取り調査で実態を解明した。親米的な指導者を育成し沖縄統治を容易にしたい米側の思惑と、自分の人生を切り開くため、かつての敵国による同制度を活用する若者たちの切実な思いが鮮明に。帰国後は米国と沖縄の板挟みになる人も多く、沖縄が置かれた歴史の厳しさを思い知らされる。(W) 前の記事 5月19~25日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 72年も続いた読書世論調査があったから分かること=永江朗 文字サイズ 小中大 印刷