教養・歴史 書評 『森と木と建築の日本史』 海野聡著 岩波新書 990円 2022年6月17日 『森と木と建築の日本史』 海野聡著 岩波新書 990円 豊かな森林に恵まれた日本では、その歴史と木の関係は切っても切り離せない。建築史家で文化財保存活動にも取り組む著者は、城や寺院などの木造建築が大量に作られた奈良時代をはじめ、利権化や樹種の使い分けが進んだ中世、頻繁に起きる大火で流通の仕方が変わった近世と、木の日本史を解説していく。そして現在も木の運搬には大きな困難があるが知られていないこと、さらに、不足する木材に対し森をどう再生させるかという課題に触れる。(K) 前の記事 5月19~25日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 72年も続いた読書世論調査があったから分かること=永江朗 文字サイズ 小中大 印刷