教養・歴史 書評 『池尾和人と語る』 池尾愛子監修、塩入篤・向井基信編 文藝春秋企画出版部 2200円 2022年7月15日 『池尾和人と語る』 池尾愛子監修、塩入篤・向井基信編 文藝春秋企画出版部 2200円 日本の金融システム改革に尽力してきた池尾和人氏は、2021年2月21日、68歳の生涯を閉じた。本書は慶応義塾大学での最終講義を採録。交流のあった50人の寄稿からは、追悼にとどまらずこの40年の日本経済の過ちと修復過程が浮かび上がる。不良債権処理から金融政策、財政投融資、コーポレートガバナンスと池尾氏の貢献の幅広さが理解できる。寄稿者たちは、甲高い関西弁の独特の語り口が、辛らつに本質を突く言葉を和らげていたと振り返る。(A) 前の記事 6月16日~22日(ビジネス/新書) 次の記事 適格請求書求めるインボイス制度に出版や作家団体から続々反対声明=永江朗 文字サイズ 小中大 印刷