教養・歴史書評

『秘録 齋藤次郎』 倉重篤郎著 光文社 1650円

『秘録 齋藤次郎』 

倉重篤郎著 光文社 1650円

 旧大蔵省で「10年に1人の逸材」と評され、事務次官に上り詰めた齋藤次郎。かつて小沢一郎と組み、国民福祉税導入、自民・民主両党の大連立という2度の大勝負に出て、いずれも挫折した。なぜ彼らは敗れたのか。記者として日々接していた著者が齋藤の重い口を開かせ、歴史的な証言を引き出した。官僚時代、軍事費を膨張させた戦争の反省から「財政健全化」を目指し成果を上げたが、積極財政を望む政治の意向に翻弄(ほんろう)された悲しい姿も明かされる。(W)

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