教養・歴史書評

『「鬱屈」の時代をよむ』 今野真二著 集英社新書 1155円

『「鬱屈」の時代をよむ』 今野真二著 集英社新書 1155円

 東日本大震災にコロナ禍、ウクライナ侵攻など、21世紀に入ってから暗い出来事が続き、「鬱屈」した重い空気が張り詰めている。こうした不安感に対抗するため、本書はスペイン風邪(1918~20年)や関東大震災(23年)など、100年前の危機に注目する。日本語学者の著者は、100年前の災厄の後でどんな言説空間が現れたのか、夏目漱石や佐藤春夫ら当時の文学作品をはじめ膨大な資料にあたり、今を生きるヒントを見つけだそうと試みる。(K)


週刊エコノミスト2023年3月7日号掲載

『「鬱屈」の時代をよむ』 今野真二著 集英社新書 1155円

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月6日号

上がる金&揺らぐドル 史上最高値への地殻変動16 米実質金利との逆相関 崩れた背景に中銀の買い ■村田 晋一郎/谷道 健太19 これで分かった! 「金」の基礎知識 Q&A ■池水 雄一 徹底展望 2023年末 金価格の見通し22 2300ドル 非民主的国家が買い増し 西側への不信で分断拡大 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事