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週刊エコノミスト Online 書評

『教養としての近代経済史』 木村貴著 徳間書店 1980円

『教養としての近代経済史』 木村貴著 徳間書店 1980円

 日米の株式相場とも堅調が続くが、実は、大恐慌が忍び寄っていると主張する警告の書。理由は、中央銀行による過剰な金融緩和だ。この結果、持続可能性のない好況が続き、最後はバブルがはじけるという。大手経済紙の記者でもあった著者は、1929年の大恐慌を事前に察知したオーストリア学派の経済学者たちの事例を基に、恐慌に至るメカニズムを解き明かす。日本のエピソードも豊富。いまだに過剰な金融緩和を続ける日銀には耳が痛いはずだ。(I)


週刊エコノミスト2023年10月10・17日合併号掲載

『教養としての近代経済史』 木村貴著 徳間書店 1980円

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