週刊エコノミスト Online書評

『硫黄島上陸』 酒井聡平著 講談社 1650円

『硫黄島上陸』 酒井聡平著 講談社 1650円

 太平洋戦争で日米両軍が衝突した小笠原諸島の硫黄島。日本人戦没者2万人超のうち、いまだに約1万人の遺骨が見つかっていない謎に迫ろうとした北海道新聞記者の執念の記録だ。時に現地へ赴き、日米の公文書を徹底して調べ、米軍が島に核兵器を配備していたことなどを発掘。遺骨調査の障害になっている事実を突き止める。日本政府が米国にそんたくして調査に消極的になっている可能性も指摘。悲惨な戦禍がまだ残ることにがくぜんとさせられる。(W)


週刊エコノミスト2023年10月10・17日合併号掲載

『硫黄島上陸』 酒井聡平著 講談社 1650円

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