週刊エコノミスト Online 書評

『堤康次郎 西武グループと20世紀日本の開発事業』 老川慶喜著 中公新書 1320円

『堤康次郎 西武グループと20世紀日本の開発事業』 老川慶喜著 中公新書 1320円

 西武グループ創始者・堤康次郎。彼の猛烈な事業家人生を子細に追った秀逸な研究だ。大学在学中に起業し、商品取引や株に熱中するなど、若いころからすでに片りんをのぞかせていた。卒業後は軽井沢、箱根に着目して別荘地と住宅地の開発にのめり込むなど、「土地」が事業の中核を占めてきたことが浮かび上がる。私鉄および百貨店の経営にも乗り出し多角化を推進。その歩みは驚異的だ。息子の義明、清二の両氏がどのように事業を継いだかにも焦点を当てる。(W)


週刊エコノミスト2024年6月25日号掲載

『堤康次郎 西武グループと20世紀日本の開発事業』 老川慶喜著 中公新書 1320円

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月25日号

2024年3月期決算で優劣 メガ 地銀 ネット銀第1部 業績分析&ランキング14 「金利ある世界」へ一変 112行の稼ぐ力に格差■杉山敏啓18 巨額の外債損失 きらやか、清水、農林中金… 運用能力で地銀二極化も■伊藤彰一21 ネット銀行 コロナ禍で資産規模が膨張 住宅ローンで存在感大きく■佐々木城夛 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事