歴史に学ぶ経済と人類 GAFA 技術基盤が規定する経済と社会 ネット覇者が溶かす「平等幻想」=山形浩生
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グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンといった強大なITプラットフォーム企業、略してGAFAが巨大な利用者数をベースに大きな力を持つようになっている。こうしたプラットフォームが、さまざまな個人データと引き換えに提供してくれるサービスはきわめて便利なものだ。そしてプラットフォームをベースに提供される新しいサービスの組み合わせが、さらにその力を高める。
- <統制経済 蘇る戦前・戦中期の国債金利抑制策 銀行の「収益配慮」には大きな違い=平山賢一>
- <国家繁栄は技術革新とベンチャー精神=種市房子>
- <資本主義 際限なき欲望の解放が人類の感性を曇らせた=小野塚知二>
基本的にこの問題を複雑にしているのは、別に邪悪な暗黒IT帝国が、嫌がる人々に圧制を強いているわけではないということだ。ほとんどの人は、いろいろグチはあれ、自主的にそうしたサービスを使い、自分のデータを譲り渡す。個人情報の乱用を懸念する論者のほとんどですら、その誘惑からは逃れられない。
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週刊エコノミスト
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