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2006年の35年ぶり出生率反転 妊娠・出産時の費用負担軽減が奏功=増田雅暢 本誌版「社会保障制度審」第12回
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政府は1990年代から数々の少子化対策を策定・実施してきたが、少子化の流れをなかなか止めることができなかった。こうした対策の中で、異彩を放っているのが、筆者が内閣府の参事官として担当した2006年6月策定の「新しい少子化対策について」(以下「06年対策」)である。06年の合計特殊出生率は1・32と、過去最低だった前年の05年の1・26に比べ0・06ポイント上昇し、71年以来の反転上昇となった(図)。また、上昇幅も70年代以降で最大であり、06年以降15年まで10年間続いた出生率の上昇の端緒となった。
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合計特殊出生率は、第2次ベビーブーム期の72年から長期的な低下傾向にあった。途中、3回ほど上昇したことはあったが、この長期的な低下傾向に対して、35年ぶりに反転上昇したのが06年であった。なぜ、出生率を上昇に転じさせることができたのだろうか。
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