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結婚と出生先送りが負のスパイラル 出生率低下の8割は初婚行動に起因=阿藤誠 本誌版「社会保障制度審」第14回
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今日、人口減少社会が現実のものとなり、一部地域では地域社会消滅への危機感が高まっている。その原因はひとえに少子化である。また、超高齢化による社会保障制度崩壊への懸念が叫ばれてから久しいが、原因の一端は長寿化にあるものの、大半はやはり少子化に起因する。本稿では、このような超高齢・人口減少社会到来の元凶ともいうべき少子化について3回に分けて考察する。第1回では少子化とは何か、それはどのようなメカニズムで生じているのかを論じる。
- <少子化克服へ「5本柱」を総合展開 在宅支援含めた「家族政策」へ転換を=増田雅暢 本誌版「社会保障制度審」第13回>
- <2006年の35年ぶり出生率反転 妊娠・出産時の費用負担軽減が奏功=増田雅暢 本誌版「社会保障制度審」第12回>
- <「1.57ショック」以下の出生率 団塊ジュニアへの楽観が裏目に=増田雅暢 本誌版「社会保障制度審」第11回>
- <超少子化の背景に四つの複合要因 根強い男女役割分業的な価値観=阿藤誠 本誌版「社会保障制度審」第15回 >
- <保育サービスの一段の拡充を 非正規雇用是正と男性育児参加もカギ=阿藤誠 本誌版「社会保障制度審」第16回 >
- <「労働時間」「教育費」「保育」が鍵 少子化克服へ「結婚・出産」の増加要因検討=柴田悠 本誌版「社会保障制度審」第9回>
- <2・9兆円投資で、出生率2・07到達の可能性 労働生産性上昇と…=柴田悠 本誌版「社会保障制度審」第10回>
戦後日本の合計特殊出生率(TFR:毎年の年齢別出生率から計算される1人の女性が15~49歳の間に産む子供の数の平均)の推移を振り返ってみると、大きくは出生力が転換し、その後安定した「出生力転換の時代」(1947~70年代半ば)と「少子化の時代」(70年代半ば以降)に分けられる(図1)。
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