経済・企業特集

EV&つながる車 組み込みソフト 「ソフトの塊」と化すクルマ データ・IT企業に追い風=服部誠

    自動運転には最先端のソフトが組み込まれる(Bllomberg)
    自動運転には最先端のソフトが組み込まれる(Bllomberg)

     <活況!車載市場>

     近年、携帯電話、家電、クルマ、ロボット、産業機械など多くの製品で、高機能化・多機能化に伴い搭載される「組み込みソフト(さまざまな機器で特定の機能を実現するための専用ソフトウエア)」の重要性が増している。また、国内生産拠点でも自動化・省力化などを背景にIT機器の導入やシステム刷新の動きが進み、企業の設備投資額において情報化投資の伸びが有形固定資産投資の伸びを大きく上回る(図1)。産業界の主導権がハードからソフトへとシフトしており、その波は自動車業界にも変化をもたらしている。

     クルマはエンジンやブレーキ、トランスミッションなどの駆動系からカーナビやエアコンなどさまざまな機能が「ECU(自動車の電子制御を行う装置)」によって制御され、「組み込みソフトの塊(かたまり)」とも言える。近年は、電装化や自動運転化、コネクテッド化などの度合いが深まるにつれ、搭載されるECU数が増加するとともに、ECUを車載ネットワークで複雑に連携させながら制御する必要性が生じており、組み込みソフトの大規模化・複雑化が加速している。実際、クルマに使われるソフトのプログラムは、2000年に100万行程度だったものが、現在では1億行以上(F35戦闘機で2400万行程度)を必要とし、クルマのソフト依存が強まっている。

     今後、自動運転車やコネクテッドカーの普及が見込まれるなか、高速・大容量でのデータの処理や送受信、クラウドの利用、セキュリティー強化などへの対応は必要不可欠なものとなり、組み込みソフトの需要がより高まることが見込まれ、技術に強みを持つ日本企業のビジネスチャンス拡大が期待される(図2)。

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