経済・企業特集

EV&つながる車 センサー 部品から“サービス”に移る開発 「利用者目線の価値」が競争領域=貝瀬斉

    港湾での運用に特化した独ZFの自動運転トラクター
    港湾での運用に特化した独ZFの自動運転トラクター

     <活況!車載市場>

     クルマがさまざまなモノとつながる「コネクテッド」「自動運転(Autonomus)」「シェアリング」「電気自動車(EV)」というクルマの大きなトレンドは、それぞれの頭文字を取って「CASE(ケース)」と呼ばれる。これに合わせ、新たなセンサーなど中核となる部品開発も進んでいる。

     興味深いのは、従来はハードを単体で供給してきた部品メーカーが、自らサービスや大きなシステムまで手掛け始めていることだ。この動きには、クルマの具体的な利用シーンに直接携わることで、自社が手掛ける関連部品の価値を高め、事業拡大につなげる狙いがあるようだ。

     多様なセンサー類も手がける独メガサプライヤーのZFは6月、「ターミナル・ヤード・トラクター」という港湾利用に特化した自動運転トラクターを発表した。ドライバーなしで所定の位置に移動し、停止してからコンテナを脱着するまで自動化している。走行を自動化しても荷物の脱着に人手がかかっては意味がない。一連の作業を自動化して初めて大きな「価値」となる。

     ZFの事例でもう一つ面白いのは、利用シーンを港湾に限定していることである。一般車が存在せず低速走行しかしない状況に着目したことで早期の事業化が実現できる。実際の運用の中でより複雑な走行環境に対応できるよう技術を進化させることもできる。日本では完成車メーカーを中心に最初から車両密度が高い都市部での複雑な走行環境にも対応する自動運転を目指しているように見受けられるが、これはハードルが高く実現まで時間…

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