国際・政治特集

総括!安倍政治の功罪 なぜ長期政権が実現したのか? 「やってる感」が重要な時代精神を体現している=白井聡

    2016年7月参議院選時、経済政策の成果を強調する安部首相(Bloomberg)
    2016年7月参議院選時、経済政策の成果を強調する安部首相(Bloomberg)

     私は、2012年末に安倍政権が成立して以来、原則的な批判者の立場から発言してきた。同政権を成立せしめた12年12月の総選挙の晩、開票速報を見聞きしながら、最悪の気分になったことをよく覚えている。「最低最悪の政権が成立して、最低最悪の政治が行われるだろう」と私は確信していたが、当時私は『永続敗戦論』執筆の佳境を迎えていた。なぜ、安倍政権がそのようなものであるほかないのか、その根拠は同書に書いた。安倍晋三氏は、同書に言う「敗戦の否認」の権化のごとき政治家にほかならないからだ。

     そのような私にとっても、想像を超えたのは、同政権が長期本格化したことである。看板倒れで何の結果も出していない政策、常軌を逸した強引な国会運営、相次ぐ閣僚の不祥事、身贔屓(みびいき)によるスキャンダルの噴出、不誠実な災害対応──これらすべてにもかかわらず、今もって政権は続いている。「野党がだらしがない、代案がないからだ」等々としたり顔で言う評論家は掃いて捨てるほどいるが、事ここに至れば、「任意のn…

    残り1126文字(全文1565文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月16日号

    コロナデフレの恐怖14 サービス業に「デフレの波」 失業増で負のスパイラルも ■桑子 かつ代/市川 明代17 市場に問われる開示姿勢 ■井出 真吾18 図解デフレ大国ニッポン ■編集部19 デフレ圧力は過去にない水準に ■永浜 利広20 コロナで「上がった下がった」ランキング ■編集部21 インタビ [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット