小説 高橋是清 第23話=板谷敏彦
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西南の役の西郷軍敗退で武士の時代が終焉を迎える頃、是清の盟友末松謙澄は大きく出世の階段を上り始め、是清も職を得た東京英語学校の校長肥田昭作を糾弾するなど活発に活動を始めた。
第23話 長野の畜産事業
明治9(1876)年の5月から翌年3月までの1年間、是清は東京英語学校の教師として働いた。
この間、西郷柳子(りゅうこ)と結婚し、新婚夫婦は養祖母喜代子、引き取った同腹の妹香子(かねこ)とともにフルベッキ邸内の日本家屋を借りて暮らしていた。
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