教養・歴史 書評 『心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』 斎藤環、與那覇潤著 新潮選書 1450円 2020年7月3日 『心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』 斎藤環、與那覇潤著 新潮選書 1450円 「友達や家族はそんなに大事?」「夢をあきらめたら負け組?」など、現代社会の生きづらさにつながる価値観に疑問を呈する精神科医と歴史学者が徹底的に語り合い、心を軽くするための処方箋を探った。物事を一面的な因果関係に単純化して他人を責める風潮を否定。無理に合意や調和を目指さず、互いの意見の違いを掘り下げ尊重する「対話」を実践すれば結論や解決は勝手に付いてくると説く。悩める人たちへの著者のまなざしが大変やさしい好書。(W) 前の記事 「築地市場の豊洲移転問題」小池都政最大の汚点を都庁官僚が告発=田代秀敏(シグマ・キャピタル チーフエコノミスト) 次の記事 「毎日定休日」化した京都・三月書房=永江朗 文字サイズ 小中大 印刷