教養・歴史 書評 『甘いバナナの苦い真実』 石井正子編著 コモンズ 2500円 2020年9月11日 『甘いバナナの苦い真実』 石井正子編著 コモンズ 2500円 日本人が最も多く食べている果物・バナナ。1982年、アジア学者の鶴見良行は、バナナ生産の裏に潜む低賃金労働や農薬の危険を著書『バナナと日本人』で克明に暴き出し、同書はロングセラーとなった。それから約40年。農業経済学者、農薬の専門家ら7人が結集した本書では、正規雇用を求める労働者の闘いや多国籍アグリビジネス再編とバナナの関係など、より複雑化しつつも依然として劣悪な環境にあるバナナ栽培・流通の現状をリポートする。(K) 前の記事 ついにデジタル通貨の覇権争いが始まった……『アフター・ビットコイン2』中島真志に聞く、ブロックチェーンと仮想通貨の現在地 次の記事 中国 陳冠中が描く欲望渦巻く中国=辻康吾 文字サイズ 小中大 印刷