教養・歴史 書評 『「生存競争(サバイバル)」教育への反抗』 神代健彦著 集英社新書 860円 2020年9月11日 『「生存競争(サバイバル)」教育への反抗』 神代健彦著 集英社新書 860円 日本経済の低迷が続く中、過剰に期待され、プレッシャーにさらされているのは何よりも教育分野だと著者は言う。市場も国家も、あまりにも教育に負担をかけすぎている。そして真面目な親ほど自己責任論にがんじがらめにされてしまう。そこで著者は、あえて「反社会的な教育学」を標榜(ひょうぼう)する。提案されるのは、早い年齢から「小さな起業家」を育てる現在の潮流から「消費」という人間行動を抜本的に考え、経済を深く理解しようという教育への転換だ。(P) 前の記事 ついにデジタル通貨の覇権争いが始まった……『アフター・ビットコイン2』中島真志に聞く、ブロックチェーンと仮想通貨の現在地 次の記事 中国 陳冠中が描く欲望渦巻く中国=辻康吾 文字サイズ 小中大 印刷