教養・歴史 書評 『ポストコロナの資本主義』 岩村充著 日経BP 1600円 2020年9月18日 『ポストコロナの資本主義』 岩村充著 日経BP 1600円 グローバリズムのなか、国家は資本を呼び込むべく、企業や富裕層を優遇する競争にいそしむ。著者は、この傾向は今後さらに加速すると懸念する。ツケを負うのは中間層だ。本書は、国家・企業・通貨の底流を読み解くだけにとどまらず、流れに抗するためのアイデアを提起。消費税に所得税・法人税を取り込むことやブロックチェーンを用いた接触履歴記録システム、株式会社に代わる組織形態の必要性など、いずれも思考を刺激する内容ばかりだ。(A) 前の記事 『経済人類学入門』 鈴木康治著 作品社 2400円 次の記事 9月3~9日(ビジネス/フィクション) 文字サイズ 小中大 印刷