教養・歴史書評

『デジタルエコノミーの罠』 マシュー・ハインドマン著 NTT出版 2600円

『デジタルエコノミーの罠』 マシュー・ハインドマン著 NTT出版 2600円

 インターネットは二つあると著者は言う。現実のインターネットと、通信や経済生活を民主化してくれると利用者が信じているフィクション化されたそれだ。著者は、既得権益とは違う可能性を開いてくれるかに思われた世界が、強大な市場支配力を持つ企業に支配されている実態を示す。それは自由で平等な競争どころか不平等を生産する装置だ。豊富なデータと経済理論でそのことを明らかにしつつ、こんなネットの罠(わな)から逃れる方法も探っていく。(K)

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崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

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