教養・歴史 書評 『人類はふたたび月を目指す』 春山純一著 光文社新書 780円 2021年2月26日 『人類はふたたび月を目指す』 春山純一著 光文社新書 780円 米国が人類を月に送り込んでから半世紀。日本の宇宙開発の第一人者が、今また多様な国や民間企業が月を目指している激しい競争の最前線を紹介する。月面の水の有無を突き止めようと各国がしのぎを削る中、著者が開発を率いた衛星の地形カメラが世界で初めてクレーターの中の影を詳細に撮影、大きな発見につながった話など、真の姿に肉薄する過程はめっぽう面白い。月面開発で地球に先駆けた社会を構築できる可能性があるとの予測に夢を感じる。(W) 前の記事 『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』 野口悠紀雄著 文春新書 900円 次の記事 枻出版の雑誌は他社に継承=永江朗 文字サイズ 小中大 印刷