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教養・歴史 書評

『震災復興の地域社会学』 吉原直樹著 白水社 3700円

『震災復興の地域社会学』 吉原直樹著 白水社 3700円

 あの3.11から今月でちょうど10年。都市社会学者の著者は、福島県大熊町の被災者の集まる仮設住宅に隔週で通い続けてきた。そこで気付いたのは、被災者は意外に冷めていて静かなこと。しかしそれはあきらめではなく、「悲しみをどこまでもみきわめ、嘆きを決して手放さない強靭(きょうじん)さ」だ。復興を声高に叫ぶ政府や社会のほうこそ、実は早く震災を忘れたがっていることを看破し、個々の被災者に寄りそうとはどういうことかを考え続ける。(K)

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経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

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