教養・歴史 書評 『ストックホルムの旭日』 牛村圭著 中公選書 2200円 2021年8月13日 『ストックホルムの旭日』 牛村圭著 中公選書 2200円 明治時代、日本は新しく入ってきた陸上競技という文化にどう接したのか。研究者が膨大な資料を基に、当時のスポーツ関係者らが戸惑いながらも受け入れ、その効用に気付いて普及に努め、近代五輪に初めて選手を送り出すまでの歴史を細かく再現。「運動は身心を鍛える手段」との認識が広がり、誕生して間もないクラウチングスタートなどの技術を指導書で詳細に解説。スポーツで欧米のような文明国に追い付こうとする涙ぐましい努力が胸に迫る。(W) 前の記事 『ドムドムの逆襲』 藤﨑忍著 ダイヤモンド社 1650円 次の記事 『新たな医療危機を超えて』 真野俊樹著 日本評論社 2090円 文字サイズ 小中大 印刷