教養・歴史 書評 『海がやってくる』 エリザベス・ラッシュ著 河出書房新社 2915円 2021年8月27日 『海がやってくる』 エリザベス・ラッシュ著 河出書房新社 2915円 気候変動によって、フロリダ州をはじめ米国の沿岸部で危機的な状況が訪れているという。温暖化のため海面が上昇し、そもそも脆弱(ぜいじゃく)な土地に暮らす人々ばかりでなく、動植物にもかつてないダメージが懸念されている。どんどん沈んでいくルイジアナ州の島から撤退するネーティブ・アメリカンのコミュニティーの行方は? 加えて洪水やハリケーンの被害もすさまじい。ノンフィクション作家で写真家でもある著者が綿密な調査で世に問うた渾身(こんしん)の一作。(K) 前の記事 『新たな医療危機を超えて』 真野俊樹著 日本評論社 2090円 次の記事 『日本金融百年史』 横山和輝著 ちくま新書 1100円 文字サイズ 小中大 印刷