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教養・歴史 書評

『悲劇の世界遺産』 井出明著 文春新書 1210円

『悲劇の世界遺産』 井出明著 文春新書 1210円

 世界遺産は、地域にとって誇らしく観光の起爆剤になると期待される。だが、本来の価値は戦争や虐殺、人身売買、強制労働といった負の歴史を含み多面的だ。著者は国内外の事例を挙げ、日本の産業遺産が近代化の影を捉えていないことや、価値判断がその実、西洋の文明観に基づくことを指摘する。悲劇の場所を巡るダークツーリズムは、現地で真実性に近づき思索を深めることが本質だというから、観光客と観光地の双方にとって旅の可能性が広がる。(A)

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経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

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